不妊治療や出産の費用がかからなくなる!?

こんにちは!の~ざんです。

最近、にわかに政治のニュースが増えてきましたよね。

安倍首相が辞任を発表してから、次の自民党総裁は?とか次の総理大臣は?とかいった話題がニュースの大部分を占めています。

そんな中で、子育て世代に嬉しい話題がありました。

「不妊治療の保険適用化」や「出産費用の実質無償化」です。

今回は、これらの話題について考えていこうと思います。

もくじ

総理大臣候補が相次いで少子化対策を目標に!

菅氏と岸田氏が掲げた少子化対策

不妊治療の保険適用化をどのように実現していくか?

出産費用の無償化をどのように実現していくか?

まとめ

総理大臣候補が相次いで少子化対策を目標に!

安倍首相の電撃辞任から数週間、自民党総裁選に向けて、菅(すが)官房長官、岸田(きしだ)政調会長、石破(いしば)元幹事長の3人が立候補しました。

現時点での予定では、9月14日に自民党総裁選があり、9月16日に臨時国会で新しい総理大臣が決まります。

今の国会情勢では、自民党議員が総議員数の多くを占めていますから、余程のことがない限り自民党総裁選で当選した人が新しい総理大臣になります。

自民党総裁選に立候補している3人のうち、菅官房長官と岸田政調会長は、次に実現すべき政策課題として、少子化対策を掲げました。

では、この2人はどのような少子化対策を目標としているのでしょうか。

それぞれ見ていくことにします。

菅氏と岸田氏が掲げた少子化対策

《菅氏》不妊治療を保険適用に

菅氏は、不妊治療への保険適用を実現する方針を示しました。

不妊治療は、子どもが欲しくてもなかなか妊娠できない夫婦にとって、最後の手段です。

不妊治療では、体外受精や顕微授精などが行われますが、その費用はとても高額です。

1回あたり数十万円もすることがあり、しかも必ず成功するとは限りません。

そのため、何回もチャレンジする夫婦にとってはトータルで数百万円も治療にかけることになり、金銭面での負担はもちろんのこと、精神的にもかなりの負担となります。

晩婚化で高齢出産が多くなっていることで、よりそのニーズは高まっています。

統計によれば、不妊治療をしている人は全国に46万人いるそうです。

これが現在、健康保険の適用でなく、全額自費なので高額になっています。

これを保険適用にして、夫婦の金銭的負担を軽くしようというのが菅氏の考え方です。

《岸田氏》出産費用を実質無償化へ

岸田氏は、子育て支援について、育児休業などの環境整備や保育所などの受け皿の整備、出産費用を実質ゼロにする後押しが大事との考えを述べました。

出産費用は、年々増加傾向にあります。

その金額に尻込みをしてしまう夫婦も少なからずいます。

金銭面で出産を諦めてしまうのは、その夫婦にとっても、子どもを増やしたい政府からしても、悲しいことです。

出産費用が実質無料になれば、出産後のことに集中すれば良いので、気持ちがラクになりますね。

不妊治療の保険適用化をどのように実現していくか?

菅氏が示した「不妊治療の保険適用化」については、具体策は述べられていません。

ただし、この考え方自体には、賛成の意見が多数だと思います。

問題は、財源をどう捻出するかだと思います。

健康保険の適用にするということは、治療の約7割を健康保険から拠出し、残りの3割を夫婦の自己負担にするということです。

ただし、この❛❛3割❜❜は、そのまま自己負担になることはあまりなかろうかと思います。

なぜなら、健康保険には「高額療養費制度」というものがあり、ある一定の自己負担限度額までで負担額が抑えられるからです。

例えば、一般的には自己負担限度額は 80,100円+(医療費総額-267,000円)×0.01 円となるので、元々の3割に当たる金額がこれよりも大きな金額だと、この数式で導かれる金額が自己負担額となります。

最も安くなる計算だと、80,000円と少しで済むということになります。

治療にあたる夫婦にとっては、とてもありがたい制度になるはずです。

ただし、健康保険側にとっては、治療への費用はかなりのものになります。

ここで考えておかなければならないのは、健康保険が持っているお金のほとんどは、僕たちの保険料から賄われているということ。

単純に考えれば、僕たちの健康保険料は値上がりすることになります。

この辺りの仕組みは、(《子ども医療費のはなし》医療費無料のカラクリを公開!)にまとめているので、参考にしてみてください。

そこで僕は、不妊治療に当たる健康保険の拠出金の増額分を、全額国の公費を投入してはどうかと思います。

これなら税金なので、国民のみんなが負担しているものから拠出していることになります。

政策には、このような思い切ったことも必要だと思います。

出産費用の無償化をどう実現するか?

岸田氏も、出産費用の無償化について具体的な方法を述べてはいません。

出産費用というと、出産する産院でまるで違います。

僕が住む瀬戸内地方では、安いところで20万円程度、高いところで70万円程度と、金額に大きな開きがあります。

現在、出産費用を補助する制度として「出産育児一時金」の制度があります。

これは一つの出産ごとに、健康保険から原則として42万円を給付するものです。

そして、出産費用が42万円に満たなければ、残りの差額を健康保険に請求することで受け取ることができます。

このあたりの話は、(出産したときのお金の請求忘れにご注意!出産育児一時金のカラクリ!)で紹介しているので、合わせて読んでみてください。

出産を経験すれば、誰でも42万円を受け取れる仕組みになっているということです。

これを実質無償化にするということは、出産育児一時金の額をもっと上げるということでしょうか。

先ほどの例だと出産費用が70万円程度かかる人もいるので、70万円くらいまで一時金を積み上げれば良いでしょうか。

こうなると出産費用が20万円で済んだ人は50万円の差額を受け取れることになります。

これでは選ぶ産院によって、格差が広がってしまいそうな気がしますね。

さらに、産院も出産費用を値上げしてくることも考えられます。

このように考えると、出産費用の無償化は、不妊治療の保険適用化よりも難しいのではないかという気がしてきます。

まとめ

自民党総裁選で、子育ての話題が出てきたのは、とても喜ばしいことだと思います。

今回は「不妊治療の保険適用化」と「出産費用の実質無償化」の話が出ました。

ですが、少子化と言われてもう長いのに、これといって抜本的な改革ができていません。

本気で少子化対策を考えているのであれば、ただの人気取りのための政策提言ではなくて、子どもを授かりたい、産みたい人の立場になって、何がどうなれば子どもを授かりたいのか、子育て世代の声に耳を傾けるべきだと思います。

数年後に不妊治療や出産費用の議論について、どのようになっている楽しみです。

これらの政策の実現の日まで、この記事を残しておこうと思います。

今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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