こんにちは!の〜ざんです。
子どもを病院に連れて行ったとき、窓口で「今日のお会計は必要ありません」と言われること、ありますよね?
あれって、なぜなんでしょう。
今回は、子どもの医療費が無料になる仕組みをについて記事にしてみました。
子どもの医療費、無料のようで実は無料ではない
子どもは何かと病院に連れて行く機会が多いものですが、風邪などで通院した場合は、親としては費用面での負担が生じないことがほとんどなので、ありがたいですよね。
それは、公的な制度が医療費を負担しているからです。
病院側がサービスで「子どものことだからお代はいただかないよ」と言ってくれているわけではないのです。
公的な制度とは?
私たちは何かしらの公的な医療保険制度に加入しています。
例えば、会社員の方は健康保険組合や全国健康保険協会に、公務員の方や私立学校で勤めている方は共済組合に、自営業の方などは国民健康保険に、といった具合です。
無職の方でも、国民健康保険や家族の扶養として健康保険組合や共済組合に加入していることが多いです。
これら公的な医療保険制度は、その加入者が病院を受診した際に、総医療費の7割から8割を負担して給付します。
ですから残りの2割から3割を病院の窓口で負担している、という仕組みです。
3割という割合は耳にされたことが多いと思いますが、特に就学前の子どもや70歳以上の高齢者は2割の負担で済みます。(高齢者については、場合によっては1割や3割になります。)
ですので、子どもを病院に連れて行ったときには、通常であれば2割を病院の窓口で支払うことになるのですが、この2割をさらに住所地のある市町村が補助してくれているので、見かけ上医療費が無料になります。
子どもの医療費、実は私たち自身が払っている
今まで説明してきた、公的な医療保険制度や市町村の補助については、補助してもらえるのだから、どんどん活用しましょう!ということにはなりません。
これらの公的な医療保険制度や市町村の補助は、どこから捻出されているものなのでしょうか。
実は、私たち自身なのです。
公的な医療保険制度を運営するためには保険料や掛金が必要です。
また、市町村の補助の財源は税金です。
ということは、子ども医療費が無料になっているのは、私たち自身が保険料や掛金、税金を払っているから成り立っているのです。
したがって、子ども医療費の制度を使えば使うほど、病院に受診すれば受診するほど、自分たちの保険料や掛金、税金を値上がりさせてしまいかねないということになります。
不要な受診は避けたい
自己負担が少ないからと安易な受診をすることで、その分公的な医療保険制度や市町村の負担が増え、結果としてみなさん自身の負担が増えてしまいかねません。
このことから、健康保険組合や共済組合からは次のようなことが提唱されています。
時間外・夜間・休日の受診
子どもに限らず、昼間は忙しいからなどという理由で、軽症でも夜間・休日対応の病院を受診すると、医療費が割高になり、緊急を要する人が治療を受けられない可能性もあります。
同じ病気で病院を渡り歩く
病院を変えるたびに初診料がかかり、検査や薬の処方が重複することもあります。医療費が増えるばかりか、検査を受ける側も身体的負担がかかります。
直接大病院にかかる
医師からの紹介状なしで大病院にかかると、診察代とは別に料金を請求されます。
しかも、その金額は病院によって異なります。
安易に救急車を呼ぶ
タクシー代わりに救急車を呼ぶなどは、本当に救急車を必要とする人が利用できない事態になりかねません。
受診を迷ったときは、子ども医療電話相談を活用
休日や夜間の子どもの急病で、病院を受診するかどうか判断に迷ったら、まずはお電話してみてください。
お住まいの都道府県の相談窓口に繋がり、小児科の医師や看護師に相談できます。
まとめ
- 子どもの医療費は一見無料に感じるが、公的な医療保険制度や市町村の補助のおかげ
- 公的な医療保険制度や市町村の補助は、私たちが支払う保険料や掛金、税金を財源としている
- 子どもの病院への受診のあり方を見直すことで、私たち自身の懐を優しくすることに繋がる
医療費の無駄を省くと言っても、子どもの具合が悪いのに受診をせずに我慢すべき、ということではありません。
医療の受け方を見直して、薬のもらいすぎに注意するなどの工夫が必要かも知れませんね。
健康保険にまつわる話について、【健保組合担当者が語る】出産したときのお金の請求忘れにご注意!でも記事を書いています。
良かったら読んでみてくださいね。
今回も記事を読んでいただき、ありがとうございました!