こんにちは!の~ざんです。
大学生時代に天文部に所属していた僕からすると、ひとつのイベントの季節がやってきました。
そう、ペルセウス座流星群です。
大学生時代には、部活の仲間と流星観察のために広い運動公園のグランドに寝転がり、ほぼ徹夜で夜空を見上げたものです。
今日は、ちょうどペルセウス座流星群の極大日(言ってみれば、一番流星が流れる日)ですので、観察の方法や注意点について紹介したいと思います。
もくじ
ペルセウス座流星群とは?
ペルセウス座流星群とは、しぶんぎ座流星群、ふたご座流星群と並んで、3大流星群に数えられる流星群です。
と言っても、ピンと来ませんよね。
そこで、流星群とは何なのか?というお話から始めます。
そもそも流星群って?
流星群は、毎年決まった時期に、決まった星座の辺りから流れ星が流れる現象を言います。
例えば、ペルセウス座流星群は毎年7月下旬から8月中旬にかけて、秋の夜空を彩る星座の一つであるペルセウス座を中心に流れ星が数多く流れるものです。
しぶんぎ座流星群は1月初旬、ふたご座流星群は12月初旬から中旬にかけて、それぞれ〇〇座と名前が付いている星座を中心に流れ星が増えてきます。
流星群には、割と有名なところでは、他にも、オリオン座流星群(10月頃)、しし座流星群(11月頃)などがあります。
みなさんの中に流れ星を見たことがある、という方は、何かしらの流星群の時期に見ていたものかも知れません。
流星群の仕組み
流れ星は、宇宙空間に漂う塵が地球の大気圏に突入するときに、熱せられて光って見えることで起こります。
これが地上まで到達したものが隕石です。
この塵について、宇宙空間のどこにでもあるものなのですが、特に多い場所があります。
それは、彗星の通った跡です。
地球や火星が太陽の周りを回っているように、彗星もまた太陽の周りを回っていて、だいたい同じ通り道を通って行きます。
彗星の通った跡には、小さな岩や石からなる塵やホコリが無数にあり、これが地球の軌道と交錯する場所で、たくさんの流れ星が見られることになります。
これが流星群です。
流星群は、どれも基本的に彗星の通った跡を地球が通ることによって起こるものなのです。
ただし、その通り道はどれも同じ彗星のものではありません。
例えば、ペルセウス座流星群の原因を作る彗星(母彗星)は、スイフト・タットル彗星です。
ふたご座流星群の母彗星はファエトン(小惑星)です。
観察に適した条件は?
では、流星群の仕組みを理解したところで、実際に観察に向けて準備を進めましょう。
まずは、観察条件の確認です。
観察に適した条件は、ズバリ、
- 月明りがないこと
- 雲がないこと
- 極大日の頃を狙う
この3つです。
月明りがあれば、それだけ暗い流れ星を見つけづらくなり、結果として明るい流れ星しか見つけることができなくなります。
明るい流れ星は、大きな流星群だとそこそこに出現しますが、1時間夜空を眺めて1個レベルのこともあるかも知れません。
雲がないことも必須条件ですね。流れ星は雲よりも高いところに現れますので、雲があってはそもそも観察することができません。
極大日とは、簡単に言えば一番流れ星が流れやすい日、といったイメージでしょうか。
宇宙空間に漂う塵やホコリにも、多い場所や少ない場所があります。
特に多い場所に地球が突っ込んでいく日が極大日というわけです。
ただし、天文学者さんたちの予測とは裏腹に、極大になるだろうと思われる日は当初言われていた日ではなくて次の日だったり、数日前だったりすることもままあります。
こうしてみると、流星群の観察は天候が相手なだけに、毎年チャンスがあるというわけでもないのです。
ですので、見られるときに見ておくことをオススメします。
観察の前に準備するもの
ペルセウス座流星群は、ペルセウス座が昇ってくる午後11時頃から翌日3時くらいまでが見ごろになります。
夜も遅い時間帯ですから、子どもには向かないかなとも思いますが、元気のあるお子さんがいる家庭ではぜひチャレンジしてみてください。
観察のときには次のものを準備してください。
<準備するもの>
- 懐中電灯
- 防寒具
- 星座早見盤
- 寝袋
- レジャーシート
- タオルケット
- 飲み物、お菓子
- 双眼鏡、望遠鏡(もしあれば)
- 記録用ノート
流星群の観察は長い闘いになりますから、初めての方は流れ星ばかりを狙うのではなく、飽きたら他のこともできるように準備しておきましょう(笑)
特に子連れで観察される方にとっては、これらはマストですね。
おもちゃも必要かと思います。
夏とはいえ、夜は冷え込みますので、防寒の用意をして、くれぐれも風邪をひかれないようにしてくださいね。
ペルセウス座流星群の観察方法
準備ができたら、いよいよ観察開始です。
辺り一面、夜空全体を見渡すことができる場所を確保することが理想的です。
例えば、木がないグラウンドなどを借りることができれば良いと思います。
寝袋やレジャーシートに横になってください。
夜空を見上げると、今にも空に吸い込まれていきそうな気分になります。
あたかも自分が宇宙空間の一部にでもなったかのような感覚に陥ります。
立ったり座ったりした状態から、首だけを上に向かせて見上げていると、首が痛くなるのでおすすめしません。
これだと、頑張っても10分くらいで疲れてくると思います。
ペルセウス座は22時頃に北東の方角から登ってきます。
Wの形で有名なカシオペア座の右下にあります。
Tの字を反時計回りに90°回転させて、Tの縦棒をぐにゃっと曲げたような星座がペルセウス座です。
ペルセウス座流星群という名前がついていますが、ペルセウス座からすべての流れ星が現れる訳ではありません。
地球がペルセウス座にある輻射点に向かって進んでいるので、むしろ輻射点に近いと、短かったり、一瞬光ってすぐに消える流れ星が見られます。
それよりは天頂から南の空、北の空を眺めていると、長くてかっこいい流れ星が見られますよ。
長い流れ星だと、お願いも通りやすくなるかも知れませんね!
さらに、たまに大きな火の玉(火球)があったり、流れている瞬間に「ジューッ」と燃えるような音がしたりもします。
ただ眺めるだけでも十分楽しめますが、ペルセウス座流星群を自由研究の題材にしたいお子さんがいる場合には、ノートに記録していくのも良いでしょう。
何時何分にどこからどのあたりに向かって流れたかを記録していきます。
このとき、夜空は常に動いているので、星の位置が徐々に変わっていることに注意してください。
他の流星群にもチャレンジしてみよう!
ペルセウス座流星群を観察して、「感動した!」という方は、他の流星群にもチャレンジしてみると良いでしょう。
「この流星群は大きな流れ星が多かった」「あの流星群は細かくて速い流れ星ばかりだった」など、流星群それぞれの個性があって楽しめると思います。
特に子どもと一緒に観察しやすい流星群は、暑くもなく寒くもない時期に、割と早い時間帯で見られるものだと思います。
しかし、なかなかそのような流星群はありません。
流れ星がある程度の数以上見られるものとなると、ペルセウス座流星群を含む3大流星群ですが、しぶんぎ座流星群もふたご座流星群も真冬の寒い時期です。
子どもを長時間冷気に触れさせるのは心配ですよね。
となると、ペルセウス座流星群が一番子どもにとっても見やすい流星群と言えます。
夜は昼の暑さほどではありませんので、熱中症対策と場合によっては防寒も用意しておけば、ゆっくり我が子と一緒に流れ星を眺めることもできると思います。
初心者にとっても観察しやすいことから、よくニュースなどのメディアでも取り上げられることが多いのだと思います。
まとめ
- ペルセウス座流星群は、他の流星群よりも流れ星の数が多い!
- ペルセウス座流星群は、子どもにとっても観察しやすい!
- 天候に左右されるので、チャンスがあるときに観察すべし!
- 観察の準備は念入りに、そして観察はじっくりと!
今年も素敵な観察日和になると良いですね。
それでは、今回の記事も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!